放射線帯電子

静止軌道の高エネルギー電子



静止軌道の磁場

米国NOAA(海洋大気庁)の運用するGOES衛星により観測された、 静止軌道上の放射線帯電子(エネルギー2MeV以上の高エネルギー電子)を示しています。 放射線帯の高エネルギー電子は衛星機体の外壁から侵入し、衛星内部で深部帯電を引き起こす原因となることがあります。 帯電が進行すると絶縁破壊による放電により周辺機器が損害を受ける危険もあります。

GOES衛星は常時2機体制で運用がされており、 シアン色はGOES primary(主)、マゼンダ色はGOES secondary(副)衛星による観測データを示します。 上段の図は、電子の24時間フルエンス(フラックス * を24時間分積算した値)、 中段の図は、電子のフラックス値の時間変化をそれぞれ示しています。 下段の図は、同じくGOES衛星により観測された磁場の強さの時間変化を示しています。 NICT宇宙天気情報サービスでは、上段の図に示す電子のフルエンスをもとに4つのレベルに分類して予報レベルを決めており、 「高い」・「非常に高い」レベルに到達した際、また「高い」・「非常に高い」レベル未満に下がった際には、 臨時情報を配信しています。

  • *フラックス:立体角が1ステラジアンの方向の範囲からやってくる粒子が、面積が1平方センチメートルの領域を1秒の間に通過する数。 この値が大きいほど、高いエネルギーの電子が多く人工衛星にとって過酷な放射線環境であることを示します。